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感想文:さおだけ屋はなぜ潰れないのか?
こんばんは。nasです。

たまには物語ではない本の感想などを。

さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学
さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学

内定先の人事の方から「会計をわかりやすく書いてくれてるのでオススメ」とメールがあったので読んでみました。

んで、後で気付いたのですが、結構売れてるようで。(Yahoo!ニュース・ランキング・2/25〜3/3新書売上げ2位


感想を一言で言うと「わかりやすい!!」に尽きます。
これが「会計」なのか?っていうくらいわかりやすくて拍子抜けしました。1時間弱で読めてしまって、むしろ心配になるくらい。

というのも、一見、会計に関係なさそうな話ばかり出てきて、全く会計を理解した気分にならなかったからです。会計に対するイメージがちょっと変わったという感じ。

本の帯に「大ざっぱに会計の本質をつかむ」と書かれている通り、大ざっぱにつかんだのでしょう、たぶん。
意外と会計って難しくないんだ、と思ってしまった管理人は筆者の思う壺ですね。

出てくる話としては、表題にもある「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」とか「一見、客が入ってない料理店はなぜ潰れないのか?」とか「麻雀で1位が狙える立場なのに、なぜ2位になるのか?」とかそんな感じで、すんなり読めました。

数字の話なんて全く出てこないし、簿記のやり方とか専門用語とかなにも出てきません。でも、基本的な会計の考え方はわかりました。なんとなく、ですが。

一番うならされたのは、たまに見かける「50人に1人が無料!!」という類のキャンペーンの話。管理人はギャンブル嫌いではないので、こんな話を聞くと購買意欲をそそられますが、冷静に考えてみると違う視点が出てくるそうです。

50人に1人が無料=100人に2人が無料、ということは、キャンペーンをしている経営者側からすれば、たった2%の割引に過ぎないということになります。

たった2%の割引なら、企業として損はしないし、客を寄せる方法としても優れている、という寸法です。

「へぇ〜」連打。視点を変えるだけで仕組みがわかるとは。

管理人は最近、簿記の勉強を始めましたが、会計の意味はこういうところにあったのかと納得すると、簿記の勉強がちょっとだけ違って見えてきます。

本当にあっさり読めて、理解したのかどうかも怪しいですが、楽しんで読めたのは確実です。入門書、というよりは門の前みたいな感じ。

管理人みたいな、今春から社会人になる人にとってはいい勉強になる本なのではないかと思います。
人事の人の薦めにしたがってみて良かった。


このブログで初めての、物語ではない本の感想文でしたが、これほど書きづらいものはないですね。おもしろかった、ということが伝えにくいことこの上ない。こういう文章の書き方の入門書でも読んだほうがいいですかね。

それでは、また。
| nas@みかん。 | 感想文:小説(本全般) | 20:52 | comments(0) | trackbacks(1) |
感想文:TUGUMI
こんばんは。nasです。

今回は小説の感想文「TUGUMI」です。

TUGUMI(つぐみ)
TUGUMI(つぐみ)

吉本ばなな著。かなり前に買ったまま積んでました。ちょっと時間があったので気分転換に読んでみたわけです。

ばななさんの作品を読んだ時は毎度のことなのですが、そこまで話にのめりこんでない時でも、ある一文が妙に心に引っかかって涙が出ます。
それには、ばななさんの優しく、ゆっくりとした文体が大きく影響していると思います。短い文を重ねて表現したり、形容の仕方がさりげなかったり、漢字を使うところでもわざとひらがなだったり、いろいろありますが、要は管理人の心の琴線に触れる文体なのでしょうね。

そして、この作品にもありました。その文を読んだだけで泣ける一文が。

「私は10年もの間、いろいろなものがひとつにあみこまれた大きなベールのようなものに守られていた。だれもがそこから出てみないとそのぬくもりには絶対に気がつかない。2度と戻れなくなってからでないと、自分がその中にいることすらわからないくらいに、ちょうどいい温度のベール。それは海であり、町全体であり、山本さん御一家であり、母であり、遠くに住む父であった。そんなすべてがあの頃は私をそっと包んでいた。私はいつでも楽しいし幸せだけれど、ときおりあの頃がたまらなく、悲しいくらいなつかしくなることがある。そんな時いつも、いちばんによみがえってくるのは、浜で犬と遊ぶつぐみと、にこにこと自転車を引いて夜道を歩く陽子ちゃんの場面だった。」(本文42,43ページ)

管理人は生まれてからずっと実家暮らしで、この春ついに故郷を遠く離れた東京で一人暮らしをすることになります。いまは、不安よりも期待が勝ってますが、出発が近付くとやはり不安が勝るようになるのではないかと思ってます。

ずっと実家で、甘えながら暮らしてきたこの22年間。その時間がいかに大切で、かけがえのないものだったかを、これから知ることになるのでしょう。願わくば、東京での日々も、振り返った時「かけがえのないもの」になりますように。


というわけでこの作品は、そういった「かけがえのないもの」が強く感じられる作品です。はかなくて、切ない、子供時代の夏の思い出。ひとは、こういった思い出があるから、きちんと前をむいて生きることができるのだと思いました。

ストーリーなどには、特に触れません。その行間から立ち昇る雰囲気がやわらかくて、懐かしくて、切ない。それだけでいいじゃないですか。紛れもない名作です。


なんだか切ないなぁ。管理人が地元を離れるまで、あと3週間。いまの気分にぴったりの作品でした。オススメです。

それでは、また。
| nas@みかん。 | 感想文:小説(本全般) | 00:00 | comments(0) | trackbacks(0) |
感想文:十角館の殺人
こんにちは。nasです。

久しぶりの本の感想文「十角館の殺人」です。

十角館の殺人
十角館の殺人

管理人は推理小説を読んだことがないです。以前、赤川次郎を一冊だけ読んだのですが、その時「肌に合わないな、これ」と思ったからです。

じゃあなんで綾辻行人を読んだのか。
それは間違いなく「ファウスト」の影響です。

「ファウスト」に出てくる作家陣が、よく綾辻氏の名前を出したりするので気になってたのです。

で、どうだったかというと・・・。


おもしろかった!!です。

島と本土で同時に進行する書き方といい、二転三転する犯人像といい、のめりこんで読むことができました。

内容を書くと読んでない人の楽しみを削ぐことになるので触れませんが、かなり楽しめました。オススメです。

綾辻氏はこれがデビュー作なんだよね。やっぱり才能ってのはすごいなぁ。


これがミステリか!という感じ。いままで読まなかったことで随分損をしていたようです。
こういうジャンルを本格ミステリとか新本格ミステリとかいうそうですが、これは楽しめそう。ちょっと追ってみようかな。


・・でもこういう本って感想文書きにくいね。
それでは、また。
| nas@みかん。 | 感想文:小説(本全般) | 14:27 | comments(0) | trackbacks(0) |
感想文:ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ
こんばんは。nasです。

今回は感想文「ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ」です。

ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ
ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ

ひきこもり世代のトップランナー・滝本竜彦氏のデビュー作です。いままで読んでなかったのでこの機会に読んでみようかと購入。

管理人は滝本氏の作品は「超人計画」(感想文はこちら)と「ECCO」(ファウスト連載)しか読んでないですが、やはりこの作品も独特のネガティブ感にあふれてました。

でも、こういったネガティブ感ってある程度自分達の世代に共通のものなのでは、と思ってしまいました。たぶんそのおかげで感情移入はしやすかったです。

話としては、どこにでもいる男子高校生がチェーンソー男と戦っている美少女と出会い、生きることの意味を見出す。といった感じです。こう書くと陳腐な感じですが、決してそんなことはなく、読んでる途中で身につまされる感覚が数度ありました。

何事にも真剣になれず、すべての出来事をニヒルに笑い飛ばすことが正しい。そう思ってしまうのは僕や、この話の主人公だけではないはずです。「マジになる」ことができないのだと思うのです。
それが世代共通のことだとは言い切れませんが、ある程度そんな気はします。なにかしたい、とは言いながらなにも見つけられない人が多いのはそういうことだと思うからです。

滝本氏は、そういったニヒリズム(もうちょっと行ってペシミズムとまで言えるかも)を表現するのが上手いと思います。さすが元ひきこもり。

そしてこの作品は、かなり青春してます。学生時代のどうしようもなさが出てます。
ちょっと文体に好き嫌いが出ると思いますが、受け入れられれば素晴らしく楽しめるのでは。ちょっと世代が上の人にはオススメできませんが。

デビュー作だけあって、ラストの方はストレートに来ますが、それも青春っぽくて個人的には好きです。死んだ友人が絡んでくる、ってのは王道だよね。

なにかしたいけど、したいことがない。何事にも真剣になれない。したいことはあるけど、それに集中できない。・・・現代を生きる若者なら共感できると思います。オススメ。


関連:
超人計画
超人計画

NHKにようこそ!
NHKにようこそ!

NHKにようこそ! (1)
NHKにようこそ! (1)

滝本氏の作品たち。NHK原作は読んでないので、今度買ってきます。


やはり滝本氏の作品に出てくる女の子は全員似たような話し方だったり性格だったりするのだなぁ、と思いました。滝本氏にも彼女ができたようですが、今後の作品が楽しみです。とりあえずは途中で終わった感のある「ECCO」単行本に期待。そろそろだよね?

それでは、また。
| nas@みかん。 | 感想文:小説(本全般) | 01:14 | comments(0) | trackbacks(1) |
感想文:ラヴクラフト全集5
こんにちは。nasです。

久しぶりに本の感想文「ラヴクラフト全集5」です。

ラヴクラフト全集 (5)
ラヴクラフト全集〈5〉
(商品画像は1巻になってますがリンク先は5巻です)


H・P・ラヴクラフト。もしくは「クトゥルー神話」の名前を聞いたことはないでしょうか。

管理人は「斬魔大聖デモンベイン」プレイ時にこの名前を知ってから興味を持ち始めました。
(文中リンクはウィキペディア)

現在のエンタメ界に大きな影響を与えたとされる「クトゥルー神話」。その原典に当たってみることは有意義なことだと思ったのです。

しかし、近所の本屋に置いてない。買う金もない。
というわけで、しばらく忘れてました。
それが最近、近所のブックオフを物色していたら偶然5巻だけ発見。350円で購入しました。

そして読んでみたわけですが・・・

面白い、とは言い切れなかったりします。

全集なので個々の作品を集めているのですが、その質にバラツキがありすぎる感じです。

この巻でいえば「神殿」「死体蘇生者ハーバート・ウェスト」「ダニッチの怪」は面白いです。しかし・・他の話は読んでてしんどい。
作者特有の言い回しだと思いますが、まわりくどい表現が目立つので集中しづらい。さらに管理人は訳文が嫌い(なんか肌に合わない)ので読むのが遅くなったりしてさらにしんどい。

もちろん、大瀧氏の訳は素晴らしいと思います。訳文嫌いな管理人がここまで読めるのは奇跡的ですらあります。
でも、全作品が薦められるわけではないです。

ただし、面白い作品は絶賛です。オススメします。

「広大な宇宙にとって、人間のならわしや一般性は何ら意味を持たない」(本文324ページを要約)という発想で描かれた作品群は、確実に恐怖の深遠・日常のすぐそばにある非日常の恐怖を浮き彫りにしてくれます。

この巻に資料として掲載されている「ネクロノミコンの歴史」も興味をそそります。ネクロノミコン、という名前だけでも後世、数々の作品に引用されているので聞いたことがある人が多いのではないでしょうか。


過去にクトゥルー神話がらみの作品(というか、かなり多いと思います。邪神とか出てくるのは大抵そうではないかと)を見たことがある人にとっては、原典がわかって楽しめると思います。見たことがない人にとっても、数作品は楽しめると思います。
訳文が苦手でない&SF・ファンタジーとかが好きな人にはオススメできそうです。

管理人は半分くらいの作品で楽しめたので、他の巻も読んでみることにします。なんで今まで読んでなかったのか・・・。


関連:
機神咆吼デモンベイン通常版
機神咆吼デモンベイン通常版
全年齢対象であるPS2版です。しかし、管理人的には「斬魔大聖 デモンベイン」(こちらは18禁)をオススメします。斬魔大聖の方が恐怖感が高く、雰囲気が出てます。

新本格魔法少女りすか
出てくる呪文がクトゥルーっぽい。というか普通におもしろいので題名で判断せずにぜひ。西尾維新はすごい。


普段、海外小説は読まないので疲れました。でも、この世界観はすごい。そりゃみんな神話にしたくなるわ。

それでは、また。
| nas@みかん。 | 感想文:小説(本全般) | 19:00 | comments(0) | trackbacks(0) |
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